あと数日で、ととさんの葬儀を執り行います。
それまでは、毎日斎場へ面会に通っています。

ととさんには、エンバーミング処置をしてもらいました。
告別式を出すまでに、一週間かかることや、
やせ細ってしまった顔や身体を、すこしでも
元気な頃の姿に戻してあげたかったからです。

斎場に着いたときに、一旦控室へ通され、
もう一度、家族でゆっくりお別れをする時間を
頂きました。

顔や手、足などは冷たくなっていましたが、
首などは、まだ体温が残っており、
ととさんの首に手をまわして、しばらくその温もりを感じておりました。

翌日、処置が終わった ととさんに面会に行きましたが、
入院する前の、ととさんになっており、
着せてあげたかった、正月用の着物のアンサンブルを
粋に着ている ととさんを見て、再び泣き崩れてしまいました。

この処置には、色々な意見があり、
反対する人もいるかもしれません。
火葬にするので、無駄な処置だと言う方もおられます。

もともと安らかな顔で逝った ととさん。
処置をしたおかげで
口元に微笑みを浮かべ、照れ笑いしているような顔になり、
メガネをかけてあげたら、今にも起きそうな感じになり、
「ととさん、起きるなら今のうちだよ」と声をかけたほどで、
残された私たちに、安らぎさえ与えてくれました。

葬儀の準備ですが、
親戚筋との連携がうまく取れず、なかなか上手くことが運びません。
思い込みと、思い違いとでもいいましょうか。
それに輪をかけて、
葬儀の仕方が、あまりにもオリジナル過ぎたようで、
保守的な方々の反発を受け、かなり辛い思いもしましたが、
なんとか、形になりつつあります。

生前のととさんの姿を集めた写真を
年代順に並べスキャンし、近年撮ったデジカメのデータなども加工し
ムービーメーカでスライドを作り、BGMもつけてみました。

モニターに映し出せるか、試してみましたが、
まぁ、まぁの出来になりました。

後悔だけはしたくないので、しっかりと準備をして
送り出してやりたいと思います。

『人生最後の花道だもんな』