9月16日 長谷寺編

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駅について、各駅停車に乗り長谷寺駅へ。
駅から徒歩15分とあったので、歩いていくことにしました。
しかし、駅前より階段が始まり、少々足に負担がかかってきました。

道なりに進んでいくと、分かれ道には手書きの「長谷寺→」という案内板が
あったので、迷わず行くことが出来ました。
しかしながら遠い。足が疲れていなければもっと近く感じるでしょう。

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道すがら、いい感じの建物や旅館が軒を連ねます。
閉門の1時間半くらい前に長谷寺へ着いたので、参道も人がまばら。
またこの感じがとてもいい。

入山受付・・・。
室生寺も確か入山だったような。入山、入る山。山に入る。山に登る・・・。

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一抹の不安を抱えながら仁王門へと階段を登り、
門の奥に広がる光景を見たとき
「嘘だろぉー」とへたり込んだ。
綺麗な堤燈と綺麗な階段の道。上に行くには階段しかない。
「足が、足がもたない・・・。」

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しかし、その階段の美しさに負けて、シャッターを切り続け、
なおかつ登る以外に方法がないことに自棄を起こして、上り始めた。
しばらくは自分達だけの階段であったが、
下から最後の団体旅行客達がやってきた。
これでは素晴らしい景観が撮れなくなると、
階段を段飛ばししながら駆け上がり、あちらこちらと撮りまくった。

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本堂につく頃には、息も絶え絶え。
やっとのことでご本尊様を見られたときには、また驚きの声を上げた。
「デカ!みっちりしている。キツ、デカ」
またもやボキャブラが少なくて申し訳けございません。
しかし、十一面菩薩像の大きなこと。
パンフレットにも「大きさに感動、見上げる十一面観音立像」とあります。

そのデカさと言ったら、井伏鱒二の『山椒魚』のように、
仏壇に入ったら出られなくなっちゃった・・・と言って
真正面から出ようとして、肩が邪魔して出られないと、
前のめりになって今にも出てきそうな雰囲気だったのです。
って、こんなことを書いたら、罰当たりで叱られそうなのですが。
それくらい、みちっと収まっていたというか、はまっていたような。いやいや、迫力がありました。


舞台向こうより、ズームアップで雰囲気だけでもと思い撮らせていただきました。


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本堂をグルリと巡ると、清水寺のように舞台があります。
舞台先が少し斜めになっており、背を向けて手すりに背中を預けると
足の下当たりが「ヒョワヒョワ」とするんです。

友人が背中に当たる手すりを確認しながら「ねぇ、ヒョワヒョワするんだけど」と
同意を求めてくるので「ヒョワヒョワする。うん、するね」と頷きました。

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さて、そろそろ帰りましょうかとわき道を見れば、参拝順路の看板が。
先を見ると、どう見ても緩やかな坂道があり、その先には五重塔。
「あそこまでは行こうか・・・」と半ば諦めながら、順路を辿りました。
順路を巡り、いよいよ帰りましょうと更に順路を見ると
どうやらまた石段が続いています。
はるか彼方下のほうまで。「そうだよね。上ってきたんだよね。だからその分下るわな・・・。」


五重塔も、もうお腹一杯


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石段と急斜面をくだりながら、いよいよ膝が笑ってきました。
「駄目、もぅ、駄目。歩けない」

何とか参道までたどり着いた時には、2人で「タクシー・・・。タクシーはおらんかねぇー」と
呟きだしました。
しかし、閉山時間間際だったのか、既にタクシーの姿もなく。
土産物屋も、誰一人声をかけてくれる所もなく、閉店準備で忙しそう。

来た道を、足を引きずるように
「助けて?くれ?。休ませてくれぇー」 「タクシー、頼むタクシー」とブツブツといいながら歩く始末。

通りすがりの車にも「乗せてぇー、乗せてくれぇー」と声をかけていたので、
変な奴が来たと思ったのでしょうか、
通った途端に、窓をピシャリと閉められました。

なんと帰り道の長かったこと。
近道とされる案内図を見て、そのとおりに行ったら、
急斜面の上り坂と階段でした。
後に引き返すには、道を進みすぎました。
「もぅー嫌だ。もぅ十分だ」と泣きながら、よそ様の軒下を通り、
やっと長谷寺駅に到着しました。

電車の中でやっと座れて一安心。
「今日は足ツボやらないと、明日は動けん」と
近鉄奈良駅の前の乗換駅である、大和西大寺で下車して、
足ツボマッサージの店を探しました。
ホームから見ても、近鉄奈良駅より開けていたような気がしたのです。
大きな商業用ビルもあったし。

駅前のビルにもありましたが、予約が多く、
その奥にある商業ビルでやっと見つけました。
足ツボだけではなく、リンパドレナージュで、足全体を揉むコースが
あったので、そちらを頼みました。
「とにかく歩き疲れているので、宜しくお願いします」と頼み
1時間コースで夢見心地。

足のむくみが慢性化していると告げられ、パツパツのGパンが
すこしゆとりが出来るほど。
ビックリ、ただ太いだけかと思っていた。

同じビル内のレストラン街で食事を取り、
乾杯したワインのグラスは「チン」と鳴り、音がテーブルに落ちました。
いい音は、上に上るようです。
パスタとピザで最後の晩餐。
それでも今日一日の成果を話し、小雨が振る中、
とても楽しく奈良ホテルまで帰りました。